SPICE MOTEL OKINAWA

  • レトロアメリカ330

沖縄でロードムービーの世界を堪能できるレトロ感漂うSPICE MOTEL OKINAWA

北中城村(きたなかぐすくそん)にある
廃墟寸前のモーテルを「Arts&Crafts」がリノベーション!

 

沖縄本島中部にある北中城村は県内の人々で賑わう大型ショッピングモールや、フラットな形をした「外人住宅」とよばれる建物でオープンしている個性的なお店が点在するエリアです。

海を見渡す北中城村の高台に、ロードムービーに出てくるような佇まいのホテル「SPICE MOTEL OKINAWA」があります。

1970年に建てられた、車を停めてそのまま部屋に入るMOTEL(MOTOR HOTEL)のスタイルを活かし、大阪と沖縄を拠点にリノベーションを提案する「Arts&Crafts(アートアンドクラフト)」が自らリノベーションをして、当時の面影を生かしたSPICE MOTELをスタートしました。

 

 

全社員の反対を押し切って社長が手に入れた廃墟同然のホテルが生まれ変わるまで

 

「全社員の反対を押し切って社長がこの物件を購入したんです。」

と語ってくれたのは、SPICE MOTELのリノベーションを手がけた「Arts&Crafts」のリノベーション営業兼フロントスタッフの森岡瑞穂さん。

「モーテルの購入時は年老いた女性が一人で2〜3部屋を稼働させていました。そのほかの部屋は雨漏りなど老朽化が激しくて、どう考えてもリノベーションするより建て直した方が費用は抑えられます。でも、それでは私たちが携わる意味がないので、建物の構造や給排水管など修繕しなくてはいけない部分以外は費用にメリハリをつけて、当時の雰囲気が残るようにしました。

想像以上に修繕費用がかさみ、内装資金に余裕がなかったので、受付兼バーカウンターの装飾には、以前設置されていた自動車のネオンサインを活用するなど、発想の転換でなんとかできました(笑)」と語ります。

続いて、森岡さんにホテルをガイドしていただきます。

 

 

アーリーアメリカンを意識した統一されたデザイン

 

チェックイン時にコーヒーと軽食として沖縄のソウルフード「サーターアンダギー」でおもてなし。(※社会情勢により対応の変更がございます)

 

共有スペースでは、簡易キッチンがついており、滞在中はテイクアウトの料理を温めたりすることも可能です。

 

 

共有スペースの壁には、かつてのMOTELの料金表がそのまま残っています。手作り感あふれる看板はレトロ好きにはたまりません。

 

客室は1階、2階合わせて全17室。

多くの部屋はアーリーアメリカンテイストにデザインされ、1〜3人まで泊まれる部屋になっています。ベッド脇の棚には英語で流れるラジオが一台置かれています。意味がわからなくても、ベッドに横たわりながらラジオを流しているだけで気分はもうアメリカン。

 

 

当時の内装をそのまま再現した部屋が二つあり、照明などもそのまま使用し、まるで1970年代にタイムスリップした気分に。ペットと一緒に泊まれる部屋があったり、屋上にはプライベートバスタブが設置してあったりと、コアな客層に届くサービスに定評があります。


 

多種多様な文化が交錯するエリアだからこそわかる沖縄らしさ

 

基本的に本場アメリカのMOTELは、先払いで鍵を渡されて宿泊するスタイル。SPICE MOTELは、アメリカのMOTELをそのまま再現しているわけではなく、訪れた人が少しでも快適に、楽しく過ごせるような工夫がされています。ホテル周辺の飲食店などが紹介されているオリジナルマップや手作りのサーターアンダギーが置かれていたり。不定期で森岡さんが中心となって開催するガレージセールなど、ホテルを中心に小さなつながりが広がるイベントなど、ユニークな場を作っています。

 

 

大阪出身の森岡さんは「大阪には大阪らしい文化があるように、沖縄には沖縄らしい文化がある。特に色濃く感じられるのが北中城周辺の中部エリアだと思うんです。アメリカの基地があって周辺には外人住宅がたくさん残っています。沖縄の鉄筋コンクリート住宅はリノベーションとの相性は抜群。きちんと手入れをしていけば100年だって住み続けることができます。音楽やファッション、バスケなど、人種を超えた多種多様な文化が交錯しているところが沖縄らしさだと思います。そんなカルチャーが体験できて、北中城の魅力を発信できる場所にSPICE MOTELがなっていけば嬉しいです」と語ってくれました。

自然豊かなやんばるや、若者たちが集う北谷(ちゃたん)エリア、沖縄の中心地である那覇にもアクセスしやすい立地にあるSPICE MOTEL。ボーダレスに混じり合う人々や文化を肌に感じながら、新しい沖縄を巡ってみるのも旅の醍醐味です。

 

沖縄CLIPフォトライター monobox(河野哲昌、こずえ) http://okinawaclip.com/ja/detail/711

INFORMATION

基本情報

郵便番号 901-2311
住所 中頭郡北中城村喜舎場1066
定休日 なし
電話番号 098-923-1066
公式URL https://spicemotel.com/
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